プライマル・スクリーム - モア・ライト

前作「ビューティフル・フューチャー」から5年、プライマル・スクリームの新作、日本先行発売「モア・ライト」を聴く。

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プライマル・スクリームといえば、シーンにおいては勿論、個人的にも最重要バンドのひとつなのだが、過去二作 (「Riot City Blues」「Beautiful Future」)が個人的には残念な感じだったので、このニュー・リリースにも実は全く期待していなかったのだが、ファンとしての義務感というか、習慣というか、ともかく、いちおう聴いておこうかー、みたいな軽いノリ、でしたが、いい意味で裏切られました。コピーにある「最先端のロックンロール」に偽りなし。これはぜひCDで聴いておくことをオススメします。

モア・ライト デラックス・エディション(初回生産限定盤)
プライマル・スクリーム
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新作に『実は全く期待していなかった』ことについて。以前にも既に述べたが、あらゆるジャンルの音楽を、クールにカット・アンド・ペーストしてこそのプライマル・スクリームのはずなのに、最近 (特に前述の過去二作)は、時代遅れの、ロックンロールひとすじの古くさいバンドみないなマンネリ感を感じてしまうのがどうしても否めなくて、傑作「Evil Heat」で抱いた懸念、もう全てやり尽くして何も残っていない感が現実にきてしまって、なんかもう切ないなーって印象がありました。だから、いまのプライマル・スクリームでみるべき部分があるとすれば、例えば、ストーン・ローゼスからマニを引き込んだり (再結成で脱退したけど)、いつのまにかケヴィン・シールズ (ex. マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン)がメンバーになってたり、テクノの鬼才、デヴィッド・ホルムズがプロデューサーだったり、ロバート・プラント (ex. レッド・ツェッペリン)やマーク・スチュワート (ex. ザ・ポップ・グループ)が参加してたりとかの、人事しかないよなーって考えていたのです、が、いやいや、浅はかでした、まだまだ終わってなかったですね、プライマル・スクリーム。かつてのマンネリ感、停滞感から完全脱却、こんどはサイケデリックを呑み込み復活!、といえるのではないでしょうか? こうして更新停止して久しいブログをわざわざ更新するくらいなので、この感動は言わずもがな、でしょう!

このアルバムの位置づけとしては、プロデューサーのデヴィッド・ホルムズの印象からなんだろうけど「Xtrmntr」や、(やや皮肉を込めていえば)もはやトラウマ「スクリーマデリカ」 (プライマル・スクリームはこのアルバムを産み落とした衝撃から永遠に逃れられない宿命なんだろうな、、、)になぞらえる意見が多いみたいだけど、個人的には「Give Out But Don't Give Up」で停滞した後の、「Vanishing Point」のような、これに似た印象をもっています。もちろん音楽性はぜんぜん違うけど。

ともかく、「いつもの」プライマル・スクリームがまた聴けてウレシイ。

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このページは、kassyがMay 12, 2013 11:00 PMに書いたブログ記事です。

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