Silent Poetsが8年ぶりに、しかもそのを歳月を埋めるかのように2枚同時にアルバムをドロップ。去る11月20日にリリースされたアルバム「ANOTHER TRIP from SUN」と「SUN - Alternative Mix Edition -」を聴く。

- Artist: Silent Poets (myspace)
- Title: ANOTHER TRIP from SUN
- Label: ANOTHER TRIP
- Catalog#: ANTP-001
- Released: November 20th, 2013
- Price: ¥1,800 (iTS)/ ¥2,310 (amazon.co.jp)

- Artist: Silent Poets
- Title: SUN - Alternative Mix Edition -
- Label: ANOTHER TRIP
- Catalog#: ANTP-002
- Released: November 20th, 2013
- Price: ¥1,800 (iTS)/ ¥2,310 (amazon.co.jp)
サイレントポエツといえば、アルバムのリリース後に、必ずそのアルバムのリミクス盤のリリースがあって、それがまたリミキサーのチョイスも的確だったり意外だったりと豪華でそのリミクスもこれまた素晴らしく、、、っていうパターンが恒例だったのだが、それが前作「Sun」で途切れてしまっていたのですが、8年たってようやく届けられた、名盤「Sun」の、ある意味でセルフ・リミックス盤と再編集盤いえる作品。

- Artist: Silent Poets
- Title: Sun
- Label: RUSH! PRODUCTION
- Released: November 11th, 2005
- Price: ¥1,500
さて、今回のリリースは残念ながらリミクス盤ではないけれど、エンジニア/プロデューサーに渡辺省二郎 (ex. RAM JAM WORLD, 東京スカパラ, 電気グルーヴ, スチャダラパー, etc...)、スチュアート・ホークス (ex. Asian Dub Foundation, The Prodigy, Incognito, Goldie, etc...)を招聘した、リコンストラクト (再構築)盤 (「ANOTHER TRIP from SUN」)とリマスター盤 (「SUN - Alternative Mix Edition -」)となっていて、いまの時代にあわせた作品集になっています。
リマスター盤の方は、「Sun」のプロデューサー、DJ Yellowことアラン・ホーとはまた違った、よりダビーで、そして坂本龍一、Bjork、4Hero等のストリングス・アレンジで知られるエバートン・ネルソンの美しい旋律がより映えるような、ダイナミックかつ繊細な仕上がりになっていて、プロデューサー/エンジニアの解釈でこうも違うかという印象があって非常に興味深いアルバムです。
そしてなんといっても「ANOTHER TRIP from SUN」。アイドルからJ-Pop、そしてクラブミュージックまで手掛ける、日本を代表する名プロデューサーのひとり、渡辺省二郎とともに「Sun」の解体、再構築を行なっているが、この試みは大成功といえるのではないでしょうか。ダビーでありつつも、ダブ独特の重さは感じさせず柔らかで、以前よりもミニマルに、よりメランコリックな印象がみちあふれ、サウンドが流れる空間でさえも心地よく再構築できてしまうような存在感のある音に仕上がっていると思います。
さて。最近あらためて思ったのですが、サイレントポエツもなんやかんやで20年を超えるキャリアになっていたんですよね。はじめて聴いたのは私がまだ高校生のとき。当時はこんなおっさんになるまで聴き続けられるとは想像だにしなかったです、まあ、ブランクはありますが。

- Artist: Silent Poets
- Title: 6 Pieces "sense At This Moment"
- Label: File Records
- Released: August 25th, 1992
- Price: ¥1,200
ともかく、このふたつのリリースと、自主レーベル「ANOTHER TRIP」設立をもって、サイレントポエツ再始動とのこと。現在は来年リリース予定のオリジナルアルバムの制作中だという。これは期待して待ちましょう!
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